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この作者のお話は、つねにモテない京大生が悶々と屁理屈をこねまわして妄想して遠回りをするんですが(とりあえず今まで読んだのはぜんぶそう)、またかよー、とか、おんなじじゃーーん、とかは思わないんです。
その小難しげに語り飛ばす屁理屈と反比例する情けない行動をこそ読みたい。
そしてこの本は、それこそ同じことの繰り返し。ちょっとずつ条件を変えたパラレルワールドで、つねに主人公は同じ境遇で悶々としています。しかし上手い。深い。ラストは気持ち良くて、わー青春!て気分にならないこともありません。
小説を読む醍醐味は、ストーリーがいちばんではなくて、文体とか構成とか過程とかにあるんです。きっと。




激賞。まさに激賞。
タイムトラベルものに弱くて仕方がないのですが、これは読んだ中でも随一なのではなかろうか!
時系列で円環上の時間に迷いこむ、ような。
読み終わったあとに最初からもう一度、また読み終わってもう一度、もとに戻りたくなります。
あのときもあのときも、ぜんぶが過ぎてしまったことでありこれから起きることでもあり、何度やりなおしても変えたいことは変えられないかもしれないけれど、素敵なこともかならず起こる。
タイトルは、クレアがヘンリーを見つけた最初の日のことかと思っていたのですが、読み進むうちに、それはつねに起きていたことで、クレアはいつもいつもヘンリーを見つけつづけているのだなと思うようになりました。
はー。いい。すごくいいです。配本したい。




村上春樹が好きなことを忘れていました。(忘れてばかり・・・)
やたらと横文字を持ち出して話す相手のことは疑ってかかる習性なのですが、不思議と村上春樹だと嫌に思わない・・・愛・・・?
いや、まあ、ナチュラルなんですよね。きっと。
この人の、私生活が含まれた文章を読むと、早寝早起き、美味しい適度な食事、住処がハワイだったり神奈川だったりあちこち気分が変わって、レコード集めて、そしてストイックな運動ーーって、健康すぎてマイペースすぎて憧れちゃうんですけど、こんな生活は小説家になって翻訳家になって、あまつさえ売れないとできなかろうと思うと我が身の現実との落差に無駄にへこみます。
あーー、飛行機乗りたい。せめて。




読んだことを忘れていました。
くっついちゃったから、寸留め愛好家としてはスルーしてしまっていたのかもしれません。
でもよく考えたらすごい面白かったんですよね。
本屋さんに別冊〜があったので思いだしました。
エピローグが、蛇足だった。といってしまうのは、やはり私が寸留め命!だからでしょうか。
これで満足!!ってひとも多いのだろう・・・




近親相姦、と聞くと無性に惹きつけられるんです。
近親相姦ならなんでもいいかというとそんなこともないわけなんですけど、なにがOKでなにがダメか、とか、細かな分類に至るほど網羅してるわけでもありません。
ただひたすらに、秘密っぽいところとか、やっちゃいけない感とか、やっちゃいけないとはいいつつなんでいけないのか意見が分かれそう感の危うさとか、恐いもの見たさ感というか。
「近親相姦が好き」っていうとまあだいたい他人様には引かれてしまうんですけど好きなんだからしょうがない!
そしてこの本は、ありかなしかでいうと、あり、で。わりと好きな方の近親相姦に分類したいと思います。
気持ち悪いし暗いんですけどね!見ちゃった・・・気分は満たされるのでまあよし!です。




読みやすくてよろしかったです。
19世紀末のニューヨークっていう背景と外連味あふれる道具立てで、くいくい読めました。
小学生の頃、図書館で、ホームズを借りてはくいくい読んでたのを思いだすような。
未来を見通す目。奪りあげられた画家の目。盲目の召し使い。目から血の涙を流す女たち。
目は双眸。融けない双子の雪の結晶。陰と陽。決して姿を見せなかった女性と、描かれた女性。
視ること、知ること。虚実がないまぜになったお伽噺でした。




評判がよろしいような著者だったので、面白いのかと読んでみたけど、すいませんよくわからなかった・・・。
きもちわるくて共感できない・・・。
味はあっさりしてるのに匂いのきつい食べ物、みたいな。




この人ほんとうに面白いですね・・・
言い回しが愉快で電車で読んでて、けっけっけって笑っちゃうんですけど・・・困る・・・

解説ができすぎている以外は絶賛します。




これ映画になってますけど、どうやって映画にしたんでしょうね。
イメージですけど、ディックって、ストーリーっていうより脳内で起きてる摩擦とか誤解を組み立ているかんじなので、映像にするのむつかしそうです。
内部がぼろぼろに崩壊してゆく、かんじが恐かったのと、対比してラストが美しくてつらいです。




ベタですね。
“戦争”くらいの塩梅がいいお加減だったと偲びつつ。
もう最後までつきあうんですけどそこはそれで!といった気分です。



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